原点は、「現場重視」の製造業経験にあり。
―得意とする生産管理システムだけでなく、他システムの提案・販売、そして中国語版の開発などに積極的に取り組むチャレンジ精神は素晴らしいですね。
山田氏: 我々が得意としているのは生産管理システムですが、製造業向けのソリューションも多く、CADやPLM(プロダクト・ライフサイクル・マネジメント)も得意分野です。提案や販売はひとつに固執せず、お客様のニーズを汲み、様々なソリューションを総合的に行っていくことが大切だと考えています。
―PLMについては、先日のSCAW EXPOでも紹介していただきました。
樫尾氏: 現在、弊社では「情物一致」をキーワードとして、PLMとERPの連携で、情報と物を一元管理することに力を入れています。二つが上手く連携できれば、多品種、短納期、低価格、安全性の実現など多くのことが可能になります。PLMのソリューションも大企業向けから中小企業向けまでできていますので、今後様々な面でコラボレーションしたいところですね。
―生産管理システムは、ERPの適応が難しいと言われていますが。
山田氏:確かにおっしゃるとおりです。プロセス系はERPへの対応が難しい部分がありますね。しかし適応したテンプレートを一つ作ればERPも適用可能になる糸口が見えてくると思うのです。そういった中でSCAWは、パッケージ自身が柔軟で非常に日本企業に合っていると思うので、その糸口となるのではないかと考えています。
―少し具体的に教えて頂けますか。
山田氏: 日本では現場での改善活動を頻繁に行うので、その都度システムを変更していかないと対応できない。ラインの人達が知恵を出しながら、プロセスを改善していく、そういうことがしばしばあります。ですから、システムに柔軟性がなければ、この変化の対応にはついていけません。SCAWには「現場の知恵を仕組みに反映する」柔軟性がある。「製造業のシステム」として一番大事なことなんじゃないかと思います。
樫尾氏: もうひとつのSCAWの特長として「お客様本位のシステム」であるということが挙げられます。生産管理は各社独自の考え方に基づきシステムを構築していき、それが差別化につながっていきます。私はSCAWには各社独自のメリットを引き出す力があると思います。生産管理システムは、一つ作ってもなかなか横展開できない。それにどの形態が正解というものがない。各社、色々な知恵を出して構築してきた管理形態を活かしていかないとその企業は発展しないですね。そこを伸ばしていけるシステム、バックアップが必要でないかと思います。「ものづくり」は、企業独自のものがありますから。
―お話をお聞きしていると、コベルコシステム様には「お客様ありき、現場ありきのソリューション」が身にしみついていることが伺われます。そのバックボーンは何でしょうか。
山田氏: 親会社の神戸製鋼時代の経験が大きいかと思います。独立以前のシステム構築は神戸製鋼の自社社員によるものでした。鉄鋼業はプロセスが複雑なのですが、受注から出荷にいたるまで手組みで一貫した生産管理システムを構築していました。当時、世界最新のシステムでしたね。現場に密着し、システムを“創造”してきた経験が、身についているのだと思います。
―長い歴史の中で培った経験や知識の集積の結果、現場が必要なものが分かるわけですね。
山田氏: 最近でも現場の要望で実現したシステムがあります。今流行の“RFID”を鋼材倉庫に適用した事例ですね。従来の天井クレーンにレーザー計を設置して、鋼材の置場を自動的に認識するシステムに加えて、置場にICタグを埋め込み、フォークリフトに検知器を付け、置場を自動検知するシステムは評判良いですね。導入には色々課題があり、苦労しましたが、現場の方と良く知恵を出しあって上手くサービスインしました。
実際稼動している現場を見せて欲しいとの要望も多く、何社からは引き合い頂き、現在テンプレートを開発して横展開中です。
樫尾氏: 我々は、現場に強いところを活かしつつSCAWの良さをアピールし、日本の製造業に貢献していきたいですね。 |