処理時間の短縮だけでなく、“見える化”の推進と社員意識に変化も。
―新システムを導入して、以前と業務の流れは変わりましたか?
佐藤氏: そうですね。経営者側では、全社の基幹情報が一元的に見えるようになったのが大きく変わった点です。新経営情報システムは、SCAW、ワークフロー、経営支援システム(DWH)で構成しています。まず、ワークフローで入力した工事日報や購買情報等をSCAWに取り込み、そのデータで給与計算や原価計算をします。SCAW上では原価管理のほか営業、購買、財務、人事管理も行い、その全基幹データは、DWHと連携し経営情報として活用するという仕組みです。これにより、業務の流れが全体的にスピーディにもなっています。
尾関氏: 確かに、関連する各部門では、業務効率化と処理時間が短縮していますね。
赤澤氏: 人事管理では、汎用検索や入出力支援機能が便利ですね。以前は4月の昇給時期に人事課のスタッフ2、3人が約半日かけて、1000人分の給料を手で入力していました。ところが、SCAWの場合、入出力支援機能を使うことで、わずか30分程度で読み込めるようになりましたし、作業は相当効率化しています。
佐藤氏: 財務管理では、各支店が営業所の固定費を按分し管理する「配賦処理」を、あらゆる支店で行えるようになりました。カスタマイズとしてではなく、標準機能を応用してできるようにしていただいたのも良かったです。
田近氏: 財務管理については、工事管理からデータを更新する処理も、大きく短縮されました。以前のシステムではエラー無しでも10〜12時間くらいかかっていたのが、1〜2時間で済んでいます。また、工事管理システムとの連動によって、工事原価などがタイムリーに見ることができます。
佐藤氏: 工事管理では、「その工事現場では、どこの会社の社員が何日間稼動した」という作業実績を、全社員のパソコンから確認できるようになりました。特に現場管理者にとっては、物品の発注と外注に関する確認作業は楽になったのではないでしょうか。また、電気工事業の場合、資材を大量に仕入れますので、いかに適正な価格で調達するかは大きなテーマです。過去の購買実績が見られるようになったので、今後はコストダウン効果も期待できますね。
―こうした基幹業務の効率化によって社内の意識は変わってきましたか?
尾関氏: 今までの現場監督による把握から、その上のクラスの所長、部長、支店長、会社のトップまで同じツールで見られるようになったのは意義があったと思います。現場スタッフの意識も変わってきていると思いますよ。さらなる業務効率化を目指して、「もっとデータベース化を進めましょう」「もっと現場にマッチしたシステムにしましょう」など、今のシステムを母体にしてさらに「見える化」をしようという動きが出ています。
佐藤氏: 全社的な基幹データの「見える化」の一つとして、各社員の原価を各自見ることができるようになり、社員の原価意識は高まってきています。今後もさらに高めていきたい部分ですね。
―最後に、SCAWへの要望がありましたらお聞かせください。
尾関氏: 弊社は、現場作業が中心ですので、パソコンに慣れていない社員も多くいます。ですが、全社的にSCAWは浸透しています。弊社では経営情報システムの代名詞として、SCAWという言葉を社内用語として使うようになりましたね(笑)。NTTデータシステムズさんに、導入教育に向けて弊社向けに抜粋版のマニュアルをつくってもらったこともよかったと思います。この2007年7月からSCAW財務システムは、グループ会社2社にも導入しました。スタッフ全員の思いをNTTデータシステムズさんと摺り合わせながら、さらにより良いシステムに育てていければと思っています。今後ともご協力よろしくお願いします。 |