―まず今回、システムをリニューアルした背景を教えていただけますか?
濱田氏: 従来のシステムは、解決すべき大きな課題を2つ抱えていました。1つは、工場毎に資材所要量を管理しており、部品調達など現場の担当者が経験則で手入力していました。結果、どうしても発注ロットが大きくなってしまい、在庫を多くかかえすぎていました。2つ目は、オンライン処理できる時間が午後6時までに限定されていたので、データ入力に際して時間の制限が出ていました。こうした不都合や不足点を解消したいと思っていました。
五十嵐氏: 20年以上使ってきたシステムのハード部分が、リース契約切れの時期を迎えていました。このシステムは自社開発したもので、長い間作りこんで機能を拡大していったのですが、一方で1,000本以上のプログラムを保有しており、そのメンテナンスのため大きな負荷がかかっている状況でした。
―最終的にSCAWを採用した理由は何だったのでしょう?
中條氏: まず、7社のERPベンダーに話を持ちかけて、提案いただきました。国産でサポート面も安心感があり、カスタマイズが容易で、コストパフォーマンスの面でも評価が高かったSCAWに、プロジェクトメンバーの総意で決定しました。
濱田氏: 機能的なメリットとして、私はSCAWが持つアラーム機能を評価していました。部品を過剰手配したり、逆に不足気味になったりした時には、アラームが教えてくれます。アラームを受けると、管理側は何が起きているかを確認したくなるんですよね。すると、担当者とのコミュニケーションの機会も自然と増えていきますし、その結果、状況の把握を共有できるようになります。今では、企業として問題なくシステムを運用できているという安心感も生まれていると思います。
―生産管理の場合、企業独自の業務に合わせて、オリジナルの管理手法やこまごまとした要件をシステムに反映させなければなりません。また1日で要求が変わることも多い。そのためパッケージ導入に二の足を踏む企業が多いと、私どもも認識しています。そうした中で、貴社が導入に踏み切られた理由は何だったのでしょう?
―SCAW導入時には、どのようなことに注力されましたか?
濱田氏: 今回の新システムの開発ではNTTデータシステムズさんと話し合いの中から、“マイナス在庫を許さない”システムにしよう、という方針を掲げました。従来は、完成伝票を入力した後に、部品在庫の修正が可能なシステムだったので、そうしたやり方は改善しなくてはならないと。
後閑氏: しかし、実際入力する立場の現場サイドでは大きく使い勝手が変わってきますから、不安の声はよく聞きましたね。そこで、私たちのワーキンググループが各工場に出向いて意見交換をしながら進めました。
―関連工場と合わせて導入したことに関しては、いかがでしたか?
―SCAW導入後、当初掲げられた目標に対する成果は上がってきていますか。
―現段階で何か、具体的な改善の実感があれば教えてください。
濱田氏: 部品の手配などは、本社サイドの計画をもとに自分たちのキャパシティに合わせて日程計画を作成すればよくなったので、大分楽になっているはずです。うまく運用している工場ではすでに残業も減っていると聞いています。
五十嵐氏: ファックス配信機能が全自動になって便利になりました。旧システムでもファクス配信機能はあったのですが、夜間に情報システム室の誰かが当番で起動しなければなりませんでした。SCAWのおかげで情報システム室の残業を減らすことができました。
―最後になりますが、SCAWへの感想、そして貴社の今後の構想がありましたらお聞かせください。
後閑氏: 今回のプロジェクトを通じて思ったことは、新しいシステムを入れるということは、新しい文化や思想を導入するのと同じくらいの意識改革が必要だということでした。人間は変化に弱いもので、仕事の中身が変わったと頭ではわかっていても、実際の仕事の中で切り替えることは難しい。そうなると、前のシステムではあんなに自由度があったのに・・・と否定から入ることになります。しかし、新しいやり方に柔軟に対応できた工場では、実際に成果も上がっているんですよね。
濱田氏: 今後に関しては、本社と国内の5工場の拠点だけでなく、韓国、中国や東南アジアにある海外関連会社の工場も、SCAWで統一したいという構想を持っています。すでにSCAW生産管理システムは、中国語に対応したという話も聞いていますし、本社とつなげてグローバル管理をしていきたいですね。
中條氏: システムを導入して約1年が経過し、大分安定稼動していますが、今後もカスタマイズを続けて、さらに良いシステムにアップグレードしていきたいと思っています。今後10年以上はSCAWを使うつもりですので、これからもサポートをよろしくお願いします。