■オラクル本社のグローバル戦略のもと、
国内パートナーとの共存共栄をめざす。
―近年、オラクル本社は、グローバルな拡大路線に向けてドラスティックな展開を見せておられます。詳しくお聞きしたいのですが。
谷口氏: オラクル本社は、「世界No.1のソフトウェアカンパニーをめざす」というビジョンを掲げその実現に向けて、自前のソフトウェア開発から“企業買収”という戦略に軸足を移しています。
一番の目的は“サービス提供のスピード向上”ですね。良い製品を保有する企業を買収し、我々のポートフォリオに入れることで、カバーできるソフトウェア領域を拡げ、インテグレーションリスクをできる限り減らすことで、お客様が安心できる永続的なサービスを提供するのが目的です。
―オラクルは買収などで製品やサービスの範囲が広がっていますね。
谷口氏: 現在のオラクルは大きく二つの切り口で拡充を進めています。
一つめは、ビジネスアプリケーションに派生する領域です。会計や人事といった共通業務パッケージの拡充は完了し、現在は流通、金融など特定の業界に特化した業務プロセスパッケージの強化を進め、カバーエリアをさらに拡げています。
もう一つは、ミドルウェアの領域です。アプリケーションサーバーだけでなく、SOAのコンポーネントや、データウェアハウジング、UI(web2.0をベースにしたユーザーインターフェイス、ユーザーインタラクション)、セキュリティなどで、これらをミドルウェアの中に組込むような流れを加速させています。さらに、VM(バーチャルマシン/仮想化技術)、リナックスコミュニティーへの対応など、ハードウェアのOSに近いところまでも領域を拡大しています。
現在、SaaS(Soft as a Service)化の流れが高まる中、必要な機能を必要な時に利用して、その分の料金を払う“ユーティリティー・コンピューティング”を実現できるように、土台をしっかり築き上げ、ソフトウェアのサービス化の準備に向けて大きく舵取りしている最中だと思います。
―日本のマーケットに向けては、どのような動きがありますか?
谷口氏: 日本に向けた事業戦略も基本的に変わりませんが、大きな違いが一つあります。
それはNTTデータグループをはじめとするビジネスパートナーとのアライアンスを軸に、いかに共存共栄していくかを重視している点です。新生オラクルの価値を、パートナーさんと一緒にエンドユーザーに向けてどうプレゼンテーションしていくか、それが次の成長曲線を描くうえでの決め手となると考えています。
―オラクルの拡大路線に対するマーケットの反応はいかがでしょうか?
谷口氏: とてもポジティブに受け止められている、と感じています。
オラクルは創業30年を迎え、ITベンチャーの中で生き残ってきたという“信用”に手ごたえを感じています。その信用にラインナップの拡充という戦略が上乗せされて、お客様に安心して導入してもらえるように、もう少し大人の会社としてイメージチェンジを図っていければいいな、と思っています。
―お客様への信用を築くために“継続性”を大事にされているということですよね?我々の進むべき道とも大いに共通している部分です。
谷口氏: いやいや、継続性という点ではSCAWさんはすごいですよ。コンピュータ関係の雑誌を開いてユーザー事例広告を見たりしますと、ERPの老舗として地道な活動を続けられているんだなと感心します。
我々の側から見ると、NTTデータおよびSCAWのブランドは、オラクルが日本国内のマーケットに向けてメッセージを発信していく時に重要な位置付けになるんですよね。また、お互いのブランドのプレゼンスを上げていくことにもつながるかと思うので、こうした関係は大事にしたいと思っています。
今後ともさまざまな場面でお互いに協力し合い発展することができたらと思いますので、よろしくお願いします。
<インタビュー後記> |
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取材で訪れた、日本オラクルオフィスの受付近くには、 On Oracleパートナー会社の製品ブランド一覧が記載された大型バナーが掲示してあり、その中にはSCAWのロゴもプリントされていた。
付近には社員犬【ウェンディー】のぬいぐるみが置いてあり、壁面には、カラフルな減税オラクル(情報基盤強化税制による税額控除をPR)のステッカーがあちこちに貼られるなど、自由でクリエイティブな雰囲気が所々で垣間見られる。
いよいよこの夏には青山に建設中の自社ビルも完成予定とのこと。国内のIT業界での存在感が、さらにアップすることは間違いないだろう。 |
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