■SCAW-EX開発版で出会った設計コンセプトが、
「intra-mart」の原点になる。
―その後、「SCAW生産管理EX版」のプロジェクトにも関わっていったんですよね?
中山氏: 1995年頃から立ち上がった“NEW SCAW”のプロジェクトに私も参加することになりました。開始後2、3ヶ月でアーキテクチャを担当されていた上司が別の部署へ異動され、私がその後を引き継ぐことになったんです。当初のグランドデザインをひな形にしながら進めていたところ、出会ったのが「フレームワークのような低層の同レベルの共通基盤の上に、すべての業務アプリケーションをモジュール構造でつくるという設計」でした。これは画期的ではないかと。現在の「intra-mart」の発想はこの時のものをヒントにしています。
―1995年時点で、その発見からの発想は先駆的ですね!
中山氏: 画期的だと思ったのですが(笑)、まだ技術的には時期早尚でしたね。というのも、モジュールを呼び出してもレスポンスが出ない状態で、検索ボタンを押すと10〜20分も待たなくてはいけませんでした。「Visual Basicがだめなら、Javaで」と思ったのですが、当時では実現は難しかったですね。ただ、そんな中でこのコンセプトを、近い将来に実現させたいと思うようになったんです。
―社内ベンチャー制度に応募されたのはその頃の話ですか?
中山氏: そうです。決意したら、発想を一刻もはやく実現したかった。そんな時に偶然、社内ベンチャー制度を知ったんです。その選定試験に合格した後、「3年以内に単年度黒字を達成したら別会社にしてもらえる」というのを目標にして、いよいよ1998年2月に社内ベンチャープロジェクトとして事業がスタートしました。NTTデータからの資金を集中投入して初年度から黒字化をめざしたんです。
―社内ベンチャープロジェクトでのスタートとなりましたが、すぐに仕事は受注できたのですか?
中山氏: 以前からつきあいのあった大手企業3社を手始めに回って注文がとれたのは幸運だったと思います。そこで、連日徹夜で開発に取り組んでVer.1.0を出したんです。これをきっかけに評判が口コミで広がりました。ファクスで注文がどんどん来るんですよ。当時営業兼サポートが私1人、開発2名の3人体制でしたが、なんと初年度だけで80社からの注文がありました。まさにヒットするとはこういうことかと。嬉しかったですね(笑)
―まさに日の出の勢いですね。製品の開発期間も早いのにも驚かされます。
中山氏: EXの時代の技術でできなかったJavaでの実現を叶えたかったんです。また、SCAWは基幹系ですが、こっちは情報系だったことがよかったんでしょうね。
―Java言語にこだわったことに、尽きますね。
中山氏: 私がやろうとしたモジュール構造には、オブジェクト志向のJavaが向いていたんです。ただ最初は技術的な課題も多く簡易的な言語を使っていたのですが、だんだん技術も成熟してきたので、Ver.2.0からは言語をJavaに切り替えていきました。そうなるとお客様がカスタマイズしたものも、自然ときれいなモジュール構造になるという“仕掛け”が動き出すようになったんです。一度つくった部品はプロジェクトをまたがって使いたいという要望もあり、フレークワークというものが必要だという認識がお客様の間に広まっていきました。 |