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ERPコラム

投資家とのコミュニケーション
〜ディスクロージャー制度とInvestors Relations(IR)〜 

前川 南加子
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第17回(全20回)
4.効率的IRのすすめ

IRは企業が任意に行うものですから、提供する内容やその方法など、法律などの枠組みに縛られることなく、自社に合った形での情報提供が可能です。最近ではインターネットを使ったIRやコンサルティングサービス利用が進んでいます。ここでは、インターネットやコンサルティングサービス利用上の注意や、効果的なIR実行のためのステップを提案しています。

(2)レギュレーションFD(フェア・ディスクロージャー)とインターネット

個人金融資産の日米比較
従来、多くの企業は、IRの主たる対象をアナリストや機関投資家と考え、一般の個人投資家を軽視する傾向がありました。情報の分析結果を「売り」「買い」という簡単なメッセージにして個人投資家に伝えるアナリストや自らが大口の投資を行う機関投資家だけが、スモール・ミーティングなどの場で、優先的に特別な情報を受け取っていたこともありました。こうした現象の背景には、企業経営や財務に関して素人の個人投資家にとって、近年、ますます詳細かつ難解になる会計基準など、財務情報中心のIRが理解しにくいものとなっていたことや、特定の投資家をターゲットとして絞ったIRを行う方が、企業にとっては具体的な戦略が立てやすく、その効果が見えやすいことがありました。これは、個人の金融資産に占める株式の割合が高くIR先進国と言われる米国でも同様でした。

しかし、このような選択的情報開示と呼ばれる実務は、特定の投資家とその他の投資家との間の情報の公平性を欠く恐れがあると考えられ、米国では、2000年から、当局(SEC、証券および取引所委員会)が禁止するところとなりました。その規則がレギュレーションFDと呼ばれるものです。これにより、株式などを発行する米国企業は、特定のアナリストなどに重要情報を開示した場合、同時または速やかに一般投資家に対しても同様の情報を開示しなくてはならなくなりました。こうした背景の下、同時に速やかに多数の投資家向けに情報発信ができる手段として、インターネットの重要性が増大しています。IR手段としてインターネットを利用する企業は、一般投資家を意識した分かりやすい情報提供を心がける必要がありますし、一般投資家側でも、自分の金は自分で守る(投資に対する自己責任)姿勢で、企業の発信する情報を理解するための努力は欠かせません。

次は、インターネット利用上の注意についてご紹介します。


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