IRとは、制度としてのディスクロージャーを超えた、投資家と企業との間のコミュニケーション全般を含む広い概念で、様々な主体により様々に定義されています。たとえば、日本IR協議会(JIRA)は、「IRとは、企業が株主や投資家に対し、投資判断に必要な情報を適時、公平、継続して提供する活動の全般を指します」と定義しています。また、全米IR協会(NIRI)は、「IRは、企業の財務機能とコミュニケーション機能とを結合して行われる戦略的かつ全社的なマーケティング活動であり、投資家に対して企業の業績やその将来性に関する正確な姿を提供するものである」と定義しています。現在のIRは、JIRAの定義する企業からの情報発信に近い活動というより、NIRIの定義する投資家とのコミュニケーションあるいは投資家へのマーケティング活動といった意味合いが強くなっているようです。
IRが投資家とのコミュニケーション全体をさすと言っても、企業毎に重視する投資家は異なりますし、コミュニケーションの内容や手段、予算、また、IRの目的自体も異なることが一般です。ただ、いずれの企業にとっても、昨今の間接金融から直接金融への移行、長引く不況による株価低迷、経済のグローバル化による外国人投資家の増大、持ち合い解消等々により、投資家に直接語りかけて、自社の魅力をアピールするためのIRは避けては通れない課題になっていることは間違いありません。以下では、企業が実際にIRを行うにあたって理解しておくべき基本的な考え方に重点をおいています。
次はIRに望む効果についてご紹介します。
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