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ERPコラム

投資家とのコミュニケーション
〜ディスクロージャー制度とInvestors Relations(IR)〜 

前川 南加子
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第10回(全20回)
2.新しいディスクロージャー:ビジネス・レポーティング

近年、ディスクロージャー制度の改正が相次いでいますが、企業を取り巻く経済環境が激変するなかで、本当に現在の制度が投資家のニーズに合っているかを再度検討してみることは重要です。ここでは、アメリカで行われた調査結果をもとに、これからの情報開示制度の方向性を考えてみます。

(5)経営者が社内管理に使う情報との連携

投資家は経営者の視点でビジネスを分析したいと考えています。そのため、投資家は、意思決定を行う経営トップ層が経営判断を行う場合に利用する情報と同じ視点から分析された情報の開示を求めます。それを知ることで、投資家は、経営者がどのようにビジネスを見ているか、どのように業績を分析し、オペレーションを管理しているかを知ることができます。競合他社、サプライヤー、顧客などに経営者の手の内を明かすことを危惧する経営者からの抵抗が強いことが通常ですが、ここで想定されているのは、現場管理のための詳細なデータではありませんし、企業の競争上の不利になるような情報の開示を除く配慮もされています。
セグメント毎に異なる機会とリスク
投資家のニーズが高いセグメント情報の開示について考えてみましょう。セグメントとは、業種毎、地域(販売・製造)毎、法的形式(親会社・子会社)毎など、ビジネスの様々な切り方のことです。各種のビジネスを営む企業への投資を考える投資家は、企業全体ではなく、それを構成する様々なセグメントを分析した上で、企業全体の価値を計算したいと考えます。それは、それぞれのセグメント毎に市場の成長率や競合状況、そこにおける成功要因などが大きく異なるので、それぞれを別々に分析することが重要なためです。現在の情報開示制度でもセグメント情報の開示はありますが、実際、社内で見ているセグメントと外部開示のためのセグメントでは切り方が異なっている会社が多く、そのため、かえって手間をかけて、不十分な分析をしているという問題があります。投資家も、現状の開示では、切り方が大雑把すぎて、ビジネスを取り巻く機会やリスクの分析には不十分だと考えています。

次は企業と投資家のコミュニケーションについてご紹介します。


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