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ERPコラム

投資家とのコミュニケーション
〜ディスクロージャー制度とInvestors Relations(IR)〜 

前川 南加子
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第4回(全20回)
1.ディスクロージャー制度

企業が行う情報開示は、従来、商法や証券取引法などの法律にもとづくものが主流でしたが、最近では、証券取引所も、上場企業に四半期業績の開示を求めるなど、積極的に活動しています。ここでは、現在、制度として要求されている情報開示を中心として、それぞれの制度の概要やその意義を説明していきます。

(4)商法 −株主と債権者保護の仕組み

商法は、株主および債権者の権利行使保護の観点からの情報提供を求めています。商法では、決算期毎に、すべての株式会社に、計算書類と呼ばれる 1)貸借対照表、2)損益計算書、3)営業報告書、4)利益処分案(損失金処理案) を作成し、すべての株主に株主総会の一定期間前までに送付することを求めています。また、これらの書類は、株主や債権者であれば、商法の規定する一定の形式に従い会社に請求すれば、いつでも見ることができます。こうした商法の情報開示の目的や方法を考えると、商法の考えるディスクロージャーは、広く一般投資家に投資意思決定に有用な情報を提供するというというより、株主と債権者になった後で、その権利保護の一環という側面が強いようです。
商法計算書類等の概要

商法では、株式会社をその資本金と負債総額で、大中小に区分し、一般投資家への影響が大きいと考えられる大会社(資本金5億円以上ないしは負債総額200億円以上の会社)については、特別な規定(株式会社の監査などに関する商法の特例に関する法律、略して商法特例法と呼ばれる)を設けています。6月末に配られる日経新聞には、多数の3月決算会社の決算公告の分厚い折り込みが入っていますが、これは、商法上の大会社は、新聞などにおける貸借対照表と損益計算書の要旨の公告が必要とされているためです。大会社の計算書類は、会計監査人(監査法人など)の監査を受けることが必要となっており、そこには、親会社の情報だけでなく、グループ全体の業績を示す連結計算書類も含まれ、大会社の情報開示は、中小会社に比べ、充実したものになっています。

次は情報開示のコストとベネフィットについてご紹介します。


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