企業が行う情報開示は、従来、商法や証券取引法などの法律にもとづくものが主流でしたが、最近では、証券取引所も、上場企業に四半期業績の開示を求めるなど、積極的に活動しています。ここでは、現在、制度として要求されている情報開示を中心として、それぞれの制度の概要やその意義を説明していきます。
(2)証券取引法 −投資家保護の仕組み
証券取引法は、株式や社債などの募集(新規発行)又は売出しをつかさどる発行市場とその後の株式や社債の流通市場における投資家の意思決定に有用な情報の提供を求める制度を定めています。ここでは、これから投資を行うかどうかを検討する投資家(潜在投資家)も対象です。証券取引法の規制を受けるのは、証券取引所や店頭市場における公開企業や公開をめざす企業、不特定多数の投資家向けに社債を売り出す企業など、不適切な情報開示を行った場合の影響が特に大きいと考えられる企業です。企業内容開示制度とかディスクーロジャー制度と言う場合、この証券取引法上の情報開示制度を意味することが一般的です。
企業は、株式や社債などの募集(新規発行)又は売出しに際し、その発行者である企業自身の営業および経理の状況その他の事業の内容に関する重要事項および当該有価証券の発行条件などを詳細に記載した有価証券届出書を内閣総理大臣に提出することが義務づけられています。有価証券は、その後、投資家の間で転々流通しますが、そこでは、毎決算期毎に作成される有価証券報告書、半期毎に作成される半期報告書、重要な事態が発生した場合に作成される臨時報告書などを提出することになっています。有価証券報告書などは、財務省での閲覧や政府刊行物センターその他の書店での縮刷版の購入が可能ですし、最近では、インターネット上での電子開示の制度(EDINET:http://info.edinet.go.jp/InfoDisclosure/index.html)も進んでおり、いつでも無料で入手できるようになりました。
次は証券取引所の定めるルールをご紹介します。
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