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ERPコラム

投資家とのコミュニケーション
〜ディスクロージャー制度とInvestors Relations(IR)〜 

前川 南加子
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第1回(全20回)

直接金融の重要性が増すなかで、投資家に対する情報開示の重要性も増しています。ディスクロージャー(情報開示)には、法律などにもとづく強制的な制度と企業が自発的に行うIRがあります。今回の連載では、ディスクロージャー制度とIRにつき、それぞれの基本的な考え方や両者の関係、これからの方向性などを分かりやすく紹介していきます。

1.ディスクロージャー制度

企業が行う情報開示は、従来、商法や証券取引法などの法律にもとづくものが主流でしたが、最近では、証券取引所も、上場企業に四半期業績の開示を求めるなど、積極的に活動しています。ここでは、現在、制度として要求されている情報開示を中心として、それぞれの制度の概要やその意義を説明していきます。

(1)強制的な情報開示と企業が任意に行う情報開示

会計基準のパラダイムシフト
ディスクロージャーとは、一般に、社債や株式を発行者する企業が、投資家に対して、投資判断に有用な情報として、自社の経済実態に関する情報を提供することです。こうした制度は、商法や証券取引法、証券取引所の規則などに定められています。これらを総称して、企業内容開示制度ないしディスクロージャー制度と呼ぶことがあります。これらに加えて、自社をアピールすることを目的として企業が任意に情報を開示することもあります。これはIR(Investors Relations)と呼ばれています。制度としてのディスクロージャーは、各種の法律や規則により開示内容や形式が規制され、強制的に行われる企業からの情報発信ですが、IRは投資家に実際に見てもらうこと目的として企業自らが最も効果的と考える形式・手段で適時・任意にアピールしたい情報を提供するものです。

企業の財務内容の透明性を高めるために、ディスクロージャー制度のもとで開示される情報にも各種の改善がなされています。近年の連結重視、時価重視、キャッシュフロー重視への会計ビッグバンと呼ばれる一連の会計基準の改正はその一環です。しかし、こうした改革により、開示情報はますます膨大かつ難解になり、本当に重要な情報を見つけ出すことが難しくなっています。近年、従来からの制度としてのディスクロージャーに加えて、投資家にアピールするように「めりはり」をつけた情報開示としてIR活動を行う企業が増えていますが、以下では、まず、現在の制度を中心に見ていきましょう。


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